2010年7月1日木曜日

露軍が極東で演習 陸海空から部隊投入



 ロシア極東で29日、陸海空軍から部隊の参加する大規模演習「ヴォストーク(東)」がスタートした。

 今回の演習では、ウラジオストクに司令部を置く太平洋艦隊の艦船に加え、北方艦隊、黒海艦隊から旗艦が参加した。両艦とも、地中海とインド洋で任務をこなしての到着。黒海艦隊・旗艦、ミサイル巡洋艦「モスクワ」号のセルゲイ・トロネフ司令官は、「過密日程は最良の実践」と語る。

「どの海へ出る場合でも、緊張の度合い、臨戦態勢はそれぞれだ。海でしか学べないことがあるからだ。艦船は海を行くために存在するのであって、港につながれているのは本分ではない。」

 船員らとともに、海兵隊も演習に参加する。彼らもまた、ここ最近の間に多くの任務をこなしてきた。部隊のひとつを率いるアルチョーム・フィラトキン隊長は、ソマリア沖・アデン湾での海賊対策以外にも民間の船を救う場は尽きないと語る。北大西洋条約機構(NATO)との協力による様々な国際作戦で非常に大きな経験を積んできた。

 空の部には爆撃機、攻撃機、戦闘機などあらゆるタイプの軍用機が投入された。艦船、陸上部隊と連携して作戦行動を磨く。ミハイル・マクシモフ空軍基地副隊長は、演習規模の大きさを語った。

「このような規模で空軍が参加する演習は直近15年で実施されたことがない。投入する飛行機の数が多く、派遣には数日を要したほどだ。」

 現地へ向かう過程でも作戦が実施された。爆撃機スホイ24型はロシア西部から一度も着陸することなく極東へ向かい、2度の空中給油を行った。飛行距離8000キロ以上はこれまでにないものという。また、作戦には最新型戦闘機のスホイ34型も2機参加する。

 さらに陸でも、鉄道軍、後方支援部隊、対空防衛部隊などが任務をこなす。シベリア部の演習に参加するドミトリー・ブルガコフ国防次官は、陸軍部隊の訓練状況を語る。

「これも勉強だ。すべてがすんなりと進むわけではない。むしろその逆で、我々は兵士たちの前に困難を作り出し、彼らに対処法を考えさせなくてはいけない。彼らに課題遂行能力については、5点中3点くらいの肯定的な評価が出ている。つまり課題を遂行できるということだ。」

「ヴォストーク」はこの3年間続いている軍改革の進捗状況を試す場でもある。現代型の戦闘における部隊運営のメソッドが将校たちにあることを国のトップにアピールしなくてはならない。地上、空、海で。あるいは宇宙でも。

ロシア極東で大規模演習 2万人動員

 ロシア極東で29日、2万人を動員する大規模な演習「ヴォストーク(東)」がスタートした。厳しい条件下での作戦行動を確認する。ノーヴォスチ通信が報じた。

 総指揮を執るマカロフ露軍参謀総長によると、参加するのは軍のほか、内務省、保安庁、警備庁などの治安機関と非常事態省の部隊。極東軍管区およびシベリア軍管区に位置する15の拠点を舞台に、2万人が動員されるほか、軍用機70機、艦船30隻、その他兵器・設備2500個を投入する。

 演習の目的は、遠隔地など厳しい条件下での作戦行動を調整すること。災害処理や国境警備、航空機からの降下など様々な任務をこなす。

 海の部では、黒海艦隊の旗艦「モスクワ」と北方艦隊の旗艦「ピョートル・ヴェリーキー」がすでに5月に極東に到着しており、太平洋艦隊の艦船と共に、演習に参加する。

 
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成22年(2010)7月1日(木曜日)
西シベリアに眠る天然資源は無尽蔵と言われた。
原油、天然ガス、希少金属。バイカル湖の水資源。
イルクーツクからチタ周辺は開発ブームがまだ続いているが、増産のペースは収まり、たとえば原油生産は前年比8・5%増が09年には3・5%に減速している。

ロシアは西シベリアの資源がいずれ枯渇すると踏み、つぎは東シベリア開発へ軸足を移した。永久凍土、零下五十度。ながらく埋蔵が確認されながらも開発は膨大な資金とリストとを前にして二の足を踏んできた。

プーチンが本気に取り組みだしたのは数年前からで、まずは満州里へと繋がる鉄道輸送を倍加させ、中国への鉄道輸送による原油輸出の拡大と、同時に原油輸送パイプラインを、大慶へ敷設することで合意した。

中国は当座の原油代金30億ドルを前払いしたうえ、東シベリア開発のため、250億ドルをロシアへ融資した。

一方で、プーチンはウラジオストック開発の大号令、2012年APEC誘致に成功する。
同時に日本の中古車輸入を事実上さしとめるという挙にでたが、つぎにナホトカのチャイナ・タウンから中国人を締め出した。

これらの経緯をふまえると、ロシアの矛盾が浮き彫りになる。
なぜ、西シベリアで、この時期を選んで大規模な軍事演習を展開したのか。



三艦隊旗艦の大型ロケット巡洋艦が全て参加する異例の事態

三艦隊の旗艦を全て日本海に集めるというのは、一体どんな意味があるのでしょうか?

北方艦隊旗艦・・・キーロフ級重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリーキー」
黒海艦隊旗艦・・・スラヴァ級ロケット巡洋艦「モスクワ」
太平洋艦隊旗艦・・・スラヴァ級ロケット巡洋艦「ワリヤーグ」

これらが全て日本海に集まり、北方艦隊と黒海艦隊の旗艦も来ています、またスホイ34もお目見えしている模様。

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