2009年12月28日月曜日

米軍がパキスタン北西部にミサイルを撃ち込み負傷者多数


米軍がパキスタン北西部の武装勢力居住区をミサイル攻撃し少なくとも3人が死亡、負傷者多数。死者の身元は不明。パキスタン治安当局が現地武装勢力と休戦協定中の出来事。米軍の横やりで再び治安悪化の恐れと報道。

Suspected U.S. airstrike kills 3 in northwest Pakistan
By Rasool Dawar
Sunday, December 27, 2009

MIR ALI, PAKISTAN -- A suspected U.S. missile strike killed three people Saturday in a northwest Pakistani tribal region where insurgent groups focused on fighting U.S. troops in Afghanistan are concentrated, two Pakistani intelligence officials said.

The missile strike apparently was the latest in a lengthy campaign of such attacks by the United States, which rarely discusses the covert program but has said in the past that it has taken out several top al-Qaeda operatives. Pakistan publicly opposes the strikes but is thought to secretly assist in the operations.

Saturday's strike occurred in the Babar Raghzai area of North Waziristan and also wounded two people, the officials said. The identities of the dead were not available. The officials spoke on the condition of anonymity because they are not authorized to talk to the news media on the record.

The area targeted is used by militants from two major factions that are battling U.S. and NATO forces in Afghanistan -- the network of Afghan insurgent leader Siraj Haqqani and the militants of warlord Hafiz Gul Bahadur.

U.S. missile strikes in North Waziristan are sensitive largely because Pakistan has a truce with Bahadur. He agreed to stay on the sidelines as the Pakistani army has waged an offensive in South Waziristan against the Pakistani Taliban, a group that has focused on attacking the Pakistani state.

Missile strikes on his territory could endanger that deal, analysts have said. However, the United States has indicated in the past that it will not hesitate to launch the drone-fired missiles if it tracks down an important target.

The South Waziristan ground offensive was launched in mid-October, but many leaders of the Pakistani Taliban are thought to have fled to other parts of the lawless tribal belt -- including North Waziristan and the Orakzai region.

Information from the conflict zones is difficult to independently verify because of restricted access. The operation in South Waziristan has coincided with an increase in militant attacks in Pakistan, putting the country on edge as more than 500 people have died since October.

An explosion caused by a firecracker Saturday rattled the southern city of Karachi, wounding 19 people as a group of minority Shiite Muslims staged a procession nearby for the Islamic holy month of Muharram, officials said.

Also Saturday, a local government official said the Taliban had beheaded a tribal elder who had fought against them in the Bajaur region. The remains of 45-year-old Gul Mohammad were found in Mamund town near a road, Faramosh Khan said.


パシュトゥニスタンにようこそ -アメリカの秘密戦争の狙いは何か?


Shaukat Qadir

2009年12月24日 "The National"

ブラックウオーター、後に、ブラックウオーター・ワールドワイドとして、そして現在はXeとして知られている会社を知らない人は、もはやほとんどいるまい。1997年に創立され、ノース・カロライナに本社を置く、民間警備会社は、アメリカ海軍シール特別部隊の元隊員だった、エリック・プリンスが所有し、CIAとFBIの両方と長期的なつながりをもっている。

同社のパキスタン駐留は、ここ数年、公然の秘密だった。先月、調査ジャーナリストで作家で、ブラックウオーターに関する権威者で、ベストセラー本、『ブラックウォーター:世界最強の傭兵軍の勃興』の著者ジェレミー・スケイヒルが、同社が2006年から滞在していることを明かにした。ブラックウオーターは、基本的に、オサマ・ビン・ラディンを含む、重要度の高いアル・カイダ指導部を標的とする秘密作戦に雇われているが、同社は、無人機攻撃用の情報提供も支援し、容疑者を拉致し、尋問のため、彼らをアメリカに移送していると彼は言う。

言い換えれば、同社は、殺害あるいは拉致免許を持ったアメリカ企業で、ある日、説明責任を問われかねない、公式アメリカ機関を責任から免れさせているのだ。(ただし、個人的には、CIAが説明責任を問われるようなことになるなどとは思わない。CIAは、世界で唯一の、本当にならず者の諜報機関であると、私は断言し続ける。モサドは、あらゆる作戦行動の自由を享受しているかも知れないが、イスラエル首相の承認無しには、その一つたりとも実行できない。そうした規制は、決してCIAには適用されない。)

スケイヒル氏は、憶測はしない人物なので、発言は軽視すべきではない。だから、彼が、Xeがカラチにいると語る場合、彼が間違っている可能性は低い。作戦は極秘なので、オバマ政権幹部の多くは、それを知らないと、彼は付け加えた。

とはいえ、彼は一点だけ、間違えているようだ。Xeはカラチだけにいるわけではない。同社は、イスラマバードやペシャワールにも、大挙して滞在しており、そこでこの組織が7軒の隣接する家を借り上げたことを私は知っている。そうした家々に連中が入居してすぐに、こもった爆発音を聞いた隣人達は、そうした家が地下トンネルでつながっているのではないかと考えている。

元大統領ペルベス・ムシャラフが、ブラックウオーターのパキスタンへの入国を許可したことについて、私は全く驚かない。もしも、ジョージ・ブッシュが、彼にそう望むのであれば、進んでワンと吠えたろう。アースィフ・アリー・ザルダーリーとて、彼と大差ない。この両者は、あらゆる機会に、あらゆるアメリカの要求に応じてきたのだ。

去年あたりから、戦士達を標的にするにあたって、アメリカの無人機攻撃が、これまで以上に、はるかに上首尾であることには疑いの余地がない。ただし、バイトゥッラー・メフスードを例外として、下っ端の兵士達を抹殺するのにということだが。CIA/Xeは、人間による諜報活動を強化し、更に同社のペシャワル駐留によって、この無人機攻撃の実績向上に、Xeが貢献している可能性があるという情報を私は得ている。

しかし、それ以外には、あそこで何をしているのだろう? もしも、その目的が、テロリストと目される連中を拉致し、アメリカに引き渡すことであれば、作戦が秘密なために、一体何人が見事に摘出されたのかは、誰も明確に知ることができない。だが、一人として知名度の高い人物がいないことも同様に明らかだ。そうした連中が行方不明になれば、皆が気がついたはずだ。アメリカのテロリスト・リスト上にある、全ての主要な非パシュトゥーン族の人間の名前は、カラチとパンジャブに、野放しで、徘徊している。

もしも、Xeがアル・カイダを標的としていることになっているのであれば、またもや、さほどの成果をあげていないように見える。アメリカ国務長官ヒラリー・クリントン。は、具体的な証拠も示さぬまま、オサマ・ビン・ラディンはパキスタンにいると主張し続けている。そして、もしも彼がいるのであれば、なぜ専門であり、高給を貰っているXeが、彼を殺害、あるいは捕獲しそこねているのだろう? そのような金のかかる作戦について言えば、Xeには、パキスタンにずっと居座り続けるのを正当化するだけの実績はほとんどなさそうだ。

最新の展開として、同社創設者でオーナーのプリンス氏が、どうやら発作的に立腹したためのようだが、アメリカの雑誌ヴァニティー・フェアでインタビューに応えており、そこで彼は、自分は2004年以来、アメリカ政府のために、アル・カイダ闘士を追い詰め、殺害するという任務をもったCIA協力者だと主張している。2007年に、イラクのバグダッドで、同社の社員が17人のイラク一般市民を射殺した後の反発についてこう語っている。“政治的に、そうするのが好都合となった時に、誰かが私をバスの下に投げ込んだのだ。”

彼は、今ではXeとのあらゆる関係を絶っていると語っており、インタビュー後、CIAは、同社との全ての契約を解消しているところだと語っている。にもかかわらず、同社が近々パキスタンから撤退する証拠は皆無のようだ。この会社は、その費用負担さえできる客なら、誰にでも注文に応じる警備会社だ。もしもCIAと同社との契約が本当に解消したのであれば、同社はパキスタンで一体何をしているのだろう? “契約解消”が、一般向けの茶番なのか、あるいは、Xeが他の雇い主を見つけたのかの、どちらかだろう。

私は、陰謀論に与するものではない。とはいえ、時として、他に納得のゆく説明がなさそうに思われ、そして/あるいは、陰謀論自体が、論理的に見えたりすることがある。そうなった場合には、人は、そういう説を信じるよう強いられるわけだ。この件、そういう場合の一つに思えるのだ。

パキスタンの陰謀論者達は、CIAに成り代わって活動しているXeの本当の目的は、パキスタンが核保有国だと、イスラエルとアメリカがどうしても落ち着けないので、同国の核兵器資産を接収するか、破壊する口実を作り出すために、パキスタンを不安定化させることだと、長いこと主張してきた。私はこの理論にずっと異議を唱えてきたが、そうし続けるのが益々無理なように思えつつある。

ブラジル人ジャーナリストのペペ・エスコバールは、アメリカは、パキスタンの北西辺境州とアフガニスタンからなる統一パシュトゥニスタンと、独立したバルチスタンと、弱体で、切り取られたパキスタン、という姿にしてしまいたいのだと言う。この主張は、事実と虚構を巧みに組み合わせている。ジェレミー・スケイヒルは違う。

だがそうなると、Xeはパキスタンで一体何をしているのだろう? アメリカと、パキスタンとXeの全ての公式説明そのものが、駐留を否定している。しかし、我々は皆、同社が駐留していることを知っており、もしも私の結論が正しければ、目に見えるほど有用な目的には一切役立っていないのが明白だ。こうした全否定は、あれやこれやの陰謀論に信憑性を与えるだけのことだ。中から適当にお選び願いたい。

シャウカット・カディール陸軍准将は、退役パキスタン軍歩兵隊将校。

記事原文のurl:www.thenational.ae/apps/pbcs.dll/article?AID=/20091222/OPINION/712219926/1080

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