2009年11月20日金曜日

腐敗認識指数(CPI)2009

世界経済が一時的な回復の兆しを見せ、いくつかの国々は未だ続く紛争や治安の悪化に苦しむ中、11月17日にTransparency International(TI)が2009年度版を発表した公共セクターの腐敗を測定する腐敗認識指数(CPI)は、世界のどの地域においても腐敗の危険性に対して免疫を持つ地域はないことを改めて証明した。「世界中で平和維持のための努力が続けられ、巨大な景気刺激パッケージやファストトラックによる公共予算支出が実施される中で、どの国の腐敗状況が良い統治と説明責任を妨げているか把握することは、腐敗の循環の環を断ち切るためにも必要不可欠である」とTIの代表である、Huguette Labelle氏は語った。2009年度の対象となった180カ国のうち大半の国々が、0(腐敗が最もひどいと認識される)から10(腐敗の程度が低いと認識される)までの度合のうち、5以下の評価を受けている。CPIは対象国の公共セクターにおける腐敗度合を計測するもので、専門家調査やビジネス調査など13の調査結果を複合的に指標化したものである。2009年度の対象国は180カ国で、2008年度の対象国と同数だ。継続する紛争や戦争などによって脆弱かつ不安定な状態にある国々は指数ランクの底辺に位置している。底辺に位置づけられた国々はソマリア(1.1)、アフガニスタン(1.3)、ミャンマー(1.4)スーダン及びイラク(1.5)などの国家だ。この結果は、腐敗が最も深刻と認識されている国々は、長期化する紛争により、国家統治のための体制が貧弱になった国々ばかりであることを明らかにしている。

さらに詳しい情報は以下のサイトをご覧ください。
http://www.transparency.org/policy_research/surveys_indices/cpi/2009/cpi_2009_table


バングラデシュ

気候変動の影響を相殺するためには今後4年間で富裕国からの100億USドル(当初の見込みの2倍)が必要になると、バングラデシュ当局は11月17日に発表した。当局は、来月コペンハーゲンで行われる気候サミットで、拡大した洪水・サイクロン・干ばつ被害への支援に充てるため、50億USドルを募る予定だと以前述べていた。しかし、Hasan Mahmud環境大臣は、バングラデシュは気候変動により最悪の影響を受けた国の一つとして、(気候変動に)適応するためのニーズを再評価したと述べた。「我々は富裕で急速に発展する諸国の二酸化炭素排出量の代価を払っているので、それらの国々が埋め合わせをすべきだ」と述べた。科学者たちによると、バングラデシュでは洪水・干ばつ・サイクロンの頻度がこれまでに増加しており、気候変動による被害を非常に被りやすいという。大臣によると、同資金は、海水を食い止めるための河川の浚渫や、土手や道路の建設、数千個のシェルターの建設、及び海岸線に沿った植樹に使われるとのことである。(AFP)

フィリピン

世界銀行は11月17日、フィリピンの37万6千世帯の支援のために4億500万USドルを貸し付ける用意があると発表した。ローンは貧困世帯へ直接現金で届けるとともに、援助を必要とする人々を確認するための「全国家庭対象制度」に資金を提供すると、世界銀行は述べた。「突然の経済的困難に見舞われる貧困世帯の脆弱さを軽減し、教育や医療サービスが受けられる機会を向上することが、貧民層の成長を助けるための最も具体的な方策である」と、世界銀行カントリー・ダイレクターであるBert Hofmanは言う。他方、国連では最近フィリピンを襲った3つの台風被災者支援のために1億4,400万USドルの援助を訴えているが、これは本来の要請の2倍近い額に上っている。国連の人道問題調整事務所(OCHA)は、10月上旬に行われた7,400万USドルの初期の要請に対し、2,600万USドル受け取ったのみだと述べた。(AFP、AP)

アフガニスタン

英国の国際支援団体オックスファムとアフガニスタンの地元団体は、ハーミド・カルザイ大統領の就任式前日である11月18日に調査報告書を発表し、貧困と汚職がアフガニスタンでの戦争を後押ししていると述べた。同報告書は、戦争で荒廃した希望のない同国の様子を浮き彫りにし、同国政府に対し、法の整備、警察組織と司法制度の改革のほか、「汚職の取り締まり強化、刑事免責や利益供与の慣習撲滅」を要請している。カルザイ大統領を支持する欧米は、巡
回区域で職務にあたる警察官から閣僚にまで蔓延している、アフガニスタン国民に影響を及ぼす汚職に対し強硬な措置を取るよう強く要求している。オックスファムとアフガニスタンの地元団体は、1978年の共産主義政党によるクーデターとそれに続くソ連の軍事介入を発端とする30年間に及ぶ戦争が、一般市民にどのような影響を与えたかを調査する目的で、ランダムに抽出したアフガニスタンの男女704人にインタビューを行った。(AFP)

ブルガリア

ボイコ・ボリソフ首相との会談後、「子どものための全国ネットワーク(theNationalNetwork for Children)」のGeorgi Bogdanov氏は、欧州ではブルガリアの子どもの貧困率が最も高いと述べた。Bogdanov氏によれば、ブルガリアの子どもの17%が惨めな暮らしをしているという。同ネットワーク団体は、提供した資料は、生活様式だけではなく子どものための社会保障にも言及しているものだと説明した。すなわち同資料は、実質的な意味において、欧州ではブルガリアの子どもが最も貧困状態にあることを示しており、子どもの貧困に関する報告書ではルーマニアの子どもでさえ、ブルガリアの子どもより良い結果を残している指標もあった。ブルガリア政府は、子どもの生活改善を目的とする4件の異なるプロジェクトに、1億1,200万USドル以上の予算を計上すると、労働・社会政策省のValentina Simeonova 副大臣は述べた。(スタン
ダート)

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